人間の薬を食べてしまった

前回のブログで、お散歩デビューしたての子犬さんの「誤食」についてお話しました。

今回は、約5kgの成犬さんのケースです。

錠剤を包装ごと

午前中にお電話をいただきました。

「錠剤を包装ごと食べてしまった。
 量や種類はよく分からないが、高血圧の薬と思う。
 少しふらついている」

どうやら人間の薬を食べてしまったというのです。
何の薬か断定できないほど荒らしていたそうで、とにかく時間勝負でしたので、すぐに連れて来ていただくようお願いしました。

市販の入眠障害の薬には、頭痛薬の成分を含む物もあります。
犬や猫にとって危険な物もあるので、少し心配でした。

到着時には少しふらついているものの、意識はあり、急いで静脈を確保して吐いてもらいました。
なんとか吐いてくれましたが、時間の経過とともにウトウトし始めたので、ヒヤヒヤしました。

誤食したもの

薬を特定して経過観察

出てきた薬の形や色、PTPシートの記号から飼い主さんと薬を特定しました。

処方薬の入眠障害の薬と、血圧を下げるお薬も食べていました。

2回ほど吐いてもらってから、体の中に残ったものを吸着させるため、活性炭を飲んでもらいました。
そして、以下の2つの目的で入院していただきました。

①血圧低下を防ぐ
②点滴をして既に身体が吸収してしまっている薬を尿で出す

幸いにも、すぐに来院して吐き出せたので、4〜5時間ほどで意識がハッキリしてきて、夕方には退院できました。

もし、あと1時間飼い主さんが様子を見ていたら、
意識レベルが落ちて、自力で吐くことは難しかったでしょう。
胃洗浄しても、危険な状態になっていたかもしれません。

もし、もっとたくさん食べていたら。
もし、頭痛薬等の成分が入っていたら。

考えるだけで、ゾーーっとします。

人間用の薬で死に至ることも

人間用の薬は、犬や猫にとっては危険な物があります。
薬用量も、人間と犬と猫では大きく異なります。
市販の頭痛薬や風邪薬、胃腸薬で死に至ることもあります。

このケースでは、飼い主さんはイタズラ予防のため、お薬を箱に入れてテーブルの上に置いていたそうです。
しかし・・・!
イスを使ってテーブルに上り、箱を開けてイタズラしていたそうです。

イタズラ好きな子は、頭が良い(!?)ので、何かしら隙をついてやらかしてくれます。
「なんでそんなもの食べたの???」といつも思いますが、「なんとなく面白くなって、やってしまった」ということなんでしょうね。

人間のお薬は、落としたり倒したりしても蓋が開かないタイプの容器か、戸棚など犬や猫が開けられない場所での保管をオススメします。
意外かもしれませんが、軟膏をチューブごとボロボロにして食べる子もいますので、外用薬にもご注意ください。