バレンタインデー

昨日はバレンタインデーでしたね。

本命チョコだけでなく、友チョコや義理チョコ、ご褒美チョコ・・・
ここ数日は「一年で最もチョコレートが豊富にある」というご家庭が多いのではないでしょうか?

チョコレートは甘いし、脂肪分も多いので、犬も好んで食べてしまうのですが、実は「犬に食べさせないでほしい食品」の1つなのです。

犬は、チョコレートに含まれる「テオブロミン」を代謝分解して排泄する能力が低いので、人間より少ない量で中毒を起こします。

と言っても、中毒を起こす危険性があるのは、体重1kgあたりテオグロビン100mg〜と言われています。
体重5kgの子で、ミルクチョコレートの板チョコ4枚丸ごと食べるくらいの量です。

無防備に放置していたら、食いしん坊の子は食べてしまうかも知れませんが、結構な量ですよね。

ただし、カカオ含有量の多いチョコは要注意!
カカオ50%や70%などのハイカカオチョコレートは、それだけテオブロミン含有量が多くなるので、少ない量でも中毒量になります。

多くの場合は、そこまで大量に食べていないので、身体が毒物を排泄しようとして「嘔吐」と「下痢」をして終わる事が多いようです。
しかし、食べた量や体質によっては「痙攣」や「興奮」、「心拍数増加」から「心停止」等、死亡することもあります。

つまり、チョコレートは「犬に絶対に食べさせてはいけない食品」なのです。

バレンタインデー

実は昨日、ナッツ入りのチョコを丸飲みした子が来院しました。

チョコレートだけなら、中毒を起こす摂取量ではなかったので様子見にしようかと思ったのですが、問題は小型犬だったことと、丸飲みした「ナッツ」でした。

小型犬の場合、丸飲みしたナッツや梅干しの種が、小腸の細い場所で詰まる可能性があるのです。

今回の子は、食べてすぐに飼い主さんが連れて来てくださったので、嘔吐を促進する薬でナッツもチョコも全部吐いてもらいました。
ナッツが丸ごと入ったチョコレートは、別の意味でも要注意ですね。

酸味の少ない鰹節味やハチミツ味の梅干しは、美味しそうな匂いもあり、捨てていた種を犬が食べてしまうことがあります。
種を丸飲みしてしまうと腸管閉塞が起こりますので、ゴミを漁られないように注意してくださいね。

チョコレートや梅干しなど、ペットが食べると危険な食品はたくさんあります。
必ずイタズラできない場所に保管したり、フタ付きのゴミ箱にするなど注意しましょう。

ペットの誤食

余談ですが、我が家ではパンもチョコもお菓子も、ぜんぶ戸棚か冷蔵庫に保管しています。

ケンタッキーフライドチキン等は、帰宅後速攻で電子レンジに入れてチキンの安全を確保します。
何故ならば、一瞬でも目を離すと袋に顔を突っ込んでいる猫がいるからです!

手を洗う隙も危ない!
必ず見張りが必要です!

うっかり席を立ったら、

「猫が座ってムシャムシャ食べている」
「猫を怒るフリをして、落とした物を全部犬が食べている」
「猫が顔をマグカップにスッポリ入れて牛乳を飲んでいる」

なんて当たり前の野生の王国なので、見張りの人がいない時には一旦片付けます。

我が家の犬も猫も、スタッフに「肥りすぎです!」と怒られるくらいなので、ご飯は足りているハズなんですけどね・・・。

食いしん坊は要注意です。

ペットの誤食