ノミダニ注意報

暑いですね。
ジメジメの到来とともに、ノミの大量寄生の子が何件か来院されています。
ノミ、ダニの活動が活発化しているようですね。
ノミやダニは見た目が気持ち悪いだけでなく、大量に寄生されると貧血を起こして衰弱することもあります。

犬猫にとっては、ヘモバルトネラやバベシア等の血液に寄生して、悪性貧血を起こす原虫を媒介する嫌な奴です。
人間には、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)を人畜共通伝染病として媒介することで有名になってきましたね。

ダニは草の上など野外に潜み、振動や体温、二酸化炭素を感知してポトンと落ちて身体に付着します。
最初はゴマより小さな身体ですが、獲物の血液を吸って、直径5mmぐらいに大きくなります。
ダニの身体を無理に引っ張ると、皮膚にガッチリ噛みついた口だけが残ってダラダラ出血してしまったり、炎症を起こしたりするので厄介ですね。

マダニ

では、ノミはと言うと、こちらは屋内でも繁殖するのでより厄介です。
ケシ粒より小さな卵やサナギが靴や服等に付着して家や車に侵入し、それが孵化・羽化して人間を含む動物の血を吸い、また卵を産みます。

人間も刺されるし、ぴょんぴょん跳ねて逃げるので、イヤな奴です。
私は見た目から苦手です。
痒いだけでなく、人間に猫ひっかき病を媒介するので、こちらも厄介です。

数年前になりますが、動物を飼っていない知人が突然家や車でノミに刺されるという事件(?)があり、相談を受けた事がありました。
動物を触ったりした覚えもなく、外でウロウロする猫かイタチの落とし物だろうか?とウンザリされていた事があったので、今寄生していないからと言って油断できませんね。

ちなみにその方は、屋内と車内に殺虫剤の燻煙をしたらおさまったそうですが、卵やサナギは薬剤に強いので、3ヶ月間は月に1回程度、燻煙と掃除機の強化をオススメしました。

昔のノミ取り首輪をご存知のご年配の方は、犬が具合が悪くなる割に、ノミの予防効果は微妙なイメージがあるかもしれませんね。
しかし、現在の動物病院で売られているノミダニ予防薬は、全く別物です。
昔に比べるとビックリするぐらい良くなってます。
実際に、「長年犬を飼っているけどノミダニは付くもんだと思っていた」方が、「使ってみたらキレイに居なくなってビックリした!ノミ取り櫛も要らなくなった!」と言っておられました。

もしダニやノミが付着しても、ちゃんとした予防薬を使えば、翌日には隠れていたダニもポトポト落ちますので大丈夫です。
24時間後からはシャンプーしても効果が1ヶ月持続するのも大事なポイントですね。

これから夏本番、ノミダニ予防をしましょう!
蚊もすごい勢いで増えています!
フィラリア予防も忘れずに!

追伸
我が家の愛猫うまそうは、台所でイタズラしたり、私の朝食用の鮭オニギリをコッソリ食べようとするくらいに元気になりました。(うまそうの病気の話はこちら
まだカサブタを引っ掻くので、クビに保護用の手拭いを付けられてます。

ウマソウ
ウマソウ