今年は気温の変化が激しいですね。
雪かと思えばポカポカ陽気だったり・・・
体がついていかず、体調管理が難しいですね。
そのせいなのかは分かりませんが、今年は急性膵炎(すいえん)がパタパタと続きました。
普段は年に1〜2件あるかないかなのですが、今年は既に4件目です。
特異的な症状はなく、
●急な嘔吐
●元気食欲喪失
●腹部痛、下痢
などが主症状です。
膵臓(すいぞう)は、消化酵素や血糖値をコントロールするインスリンなどを作っている重要な臓器です。
消化酵素やインスリンが影響しないように、膵臓の内側には何重ものバリアがありますが、一旦このバリアが崩れると、激しい炎症がおこります。
膵臓自身が壊れるとともに、血管を通って膵臓の酵素や炎症物質が全身に運ばれると、
●全身性炎症反応
●播種(はしゅ)性血管内凝固[全身の血管で血が固まってしまう症状]
●多臓器不全
を伴い致死的な経過をたどります。
治療は、血液量を確保し、炎症を抑えるとともに、全身状態の管理、持続的鎮痛のための点滴治療が必要で、数日間入院することになります。
何とか4頭とも無事に退院してくれ、ホッとしています。
近年、膵炎の検査キットができて迅速な確定診断が可能になったので、早目に積極的な膵炎の治療が開始できるようになりました。
三寒四温、体調管理にお気を付けください。